転職するなら20代が絶対有利なことは間違いありませんが、転職が必ずしも成功するとは限りません。
転職に失敗しないよう、先輩達の失敗談から学び、転職成功を勝ち取りましょう。
こんにちは!天職倶楽部を運営するKENです!
天職倶楽部では、各社の人事担当者やキャリアアドバイザー、キャリアアップを目指す人達が交流し、転職だけでなく、キャリアアップ、成功に役立つ情報を提供しています。
私、KENの20代と言えば、自分でもあきれるほどの冴えないサラリーマンでした。
今もとんでもないキャリアを築いたわけではありませんが、年収も1,000万円台の半ばに達し、それなりに成功できたと思っています。
まだまだ上には上がいますが、気持的にはもう十分。今は天職倶楽部の一員として、転職やさならるキャリア形成を目指す人達のサポートを行っています。
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先輩達の経験談から転職失敗の回避策を学びましょう。
経営層を目指し中小ベンチャー企業に転職
●28歳 未婚男性 Aさん
・大学卒業後、大手IT企業の子会社にSEとして就職(年収400万円)
・26歳でITベンチャー企業に転職(年収400万円)
・27歳で別のITベンチャー企業に再転職(年収350万円)
学生時代のAさんは、将来的に成功したいという漠然とした思いを持っていましたが、具体的に何か目指しているものがあるわけではなく、極普通の大学生と言えました。
特定の業種や職種を目指して就職活動を行ったわけではありませんでしたが、就職活動をする中で、IT業界が伸びており、またIT企業には華やかなイメージの企業が多いという印象があり、次第にIT業界を希望するようになりました。
結局、大学を卒業後は大手IT企業の子会社に就職し、SEとして働くことになりました。
入社当初は分からないことばかりで指示された目の前の仕事に没頭する日々でしたが、入社3年ほどが経過し、自分自身のキャリアビジョンを意識するようになりました。
SEの仕事は納期前などは残業続きで大変なこともありましたが、職場環境にも恵まれ、何よりも同僚にも恵まれていたため、仕事に対する不満はありませんでした。
むしろ、不満がないため、この仕事を続けてもっと大きな仕事に携わりたいという思いが強くなってきました。
しかし、子会社であるため、大きな仕事は親会社の社員が担当することが大半で、なかなか大きな仕事に携われるチャンスはなさそうでした。
また、給与水準も親会社に比べるとワンランク低いというのが次第に不満に感じられるようになってきました。
同僚は大手企業に、自分は中小ベンチャー企業に
今の職場に不満はありませんが、大きな仕事がしたい、将来的には経営層のなりたい、もちろん年収も上げたいという思いが強くなり、転職を意識し始めました。
同じ頃、親しい同僚も転職を考えていることを知りました。
彼は大きな仕事をしたいとか向上したいというよりも、どちらかというともっと多くの給料をもらいたいという考えでした。
結婚を意識しており、今の給料でも問題ないが、将来に向けてよりよい条件の職場を目指したいとのことでした。
私も給料が高いに越したことはありませんが、どちらかと言えば給料よりも仕事内容や将来のキャリアアップにどう繋げるかを優先しており、仮に給料が下がっても大きな仕事、上を目指せる仕事に就きたいと考えていたため、同僚の安定志向のようなものに若干失望しました。
3年間の伝を使って親会社に異動させてもらうということもできなくもありませんでしたが、お世話になった人を裏切るような後ろめたさがあり、同僚と一緒に他社に転職活動を開始しました。
私は将来的に経営層にまで達することを目標として中小のベンチャー企業を中心に転職活動を行いました。
大企業は競争が厳しい上、企業の歯車になってしまうという考えがあったので、中小のベンチャー企業の方が自分が活躍していると実感が得られるであろうと思いました。
幸い転職市場は20代にとって追い風の状況でした。
まだまだ経験の浅い私でしたが、すぐにAI技術に力を入れている従業員50名ほどのITベンチャーに採用が決まりました。
他にも選考中の会社が何社かありましたが、いずれも好感触で20代の転職市場の状況とIT業界の活況を肌に感じました。
転職先は、30代の社長を筆頭に平均年齢30歳ほどの若く、活気のある会社で業績も急速に伸びている会社でした。
今風の洒落たオフィスもあり、仕事をする前から成功した気分にもなっていました。
一方、私と同時期に転職活動を行った同僚は大手製薬会社に転職が決まりました。
年収は1.5倍以上になったそうで、決め手も年収だったそうです。仕事は社内システムの運用管理とのことで、一緒にシステム開発に取組んできた自分としては、そんな仕事を選ぶなんて夢のないやつと心の中で軽蔑したことを覚えています。
転職から1年で状況が大きく変わり…
転職先は小さな会社でしたが、全員がひとつの目標に向かって一丸となっている雰囲気で、私も楽しく仕事に取組んでいました。
しかし、入社から1年。急激に状況が変わりました。
取組んでいたAIの新規サービスの開発が突然中断され、開発チームはすぐに既存サービスの営業活動に駆り出されることになりました。
売上の半分以上を占めていた取引先が買収され、取引先に提供していたサービスが他社のサービスに置き換えられることになったとのことでした。
収入源の大半を失い、資金繰りが厳しくなったため、会社は開発を中断し、既存サービスの拡販に社運を掛けるしかなくなったのです。
急に大量の余剰人員を抱えることになった会社は、明らかに社員に自己都合で退職してほしいといった雰囲気でした。
実際に、沈む船から逃げるネズミの如く、優秀な社員から次々と会社を去って行きました。
私は転職してまだ1年ほど、大した実績もないまま短期間での再転職をせざるを得ない状況になりました。
若さという武器はありますが、5年ほどの社会人経験で3度目の転職。応募先の反応は芳しくありませんでした。
いくら会社の都合による転職とは言え、必ずしも全ての会社がこちらの話を信じてくれるわけではありません。
応募者は沢山います。敢えて、転職回数の多い人材を採用する理由などないのです。
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条件が悪くても妥協せざるを得ない転職に
中小企業の恐ろしさを知った私は安定した大手の企業への転職を目指すことにしました。
しかし、転職してから1年ほどでの再転職。
多くの応募者が集まる大手企業にとって、20代半ばで平凡な実績で転職は3回目という社員を敢えて採用する必要は全くありません。
応募しても断られることが多く、面接を受けることができたとしても応募先からの連絡は常に遅く、後回しにされているという感じがありました。
働きながらの転職活動でしたが、給料の遅配も発生し、会社としての機能も滞り始めている状況でした。
会社を辞めてから転職活動を行うのはリスクが高いと考えていたので、会社は辞めないでいましたが、会社が消滅するのは時間の問題とも感じており、焦りが募っていました。
大手企業への応募を続ける中、転職先が見つからないリスクに備え、中小企業にも幅を広げて応募しました。
中小企業の反応も1回目の転職に比べると反応が悪いのは明らかでした。
夢を追い続けている余裕はない。
転職の間隔が短いのが最大のネックとなっていると考えた私は、ひとつの会社で一定期間勤めた実績作りが必要と考え、潰れない会社、一定期間の勤務実績を作れる会社を念頭とした転職活動に舵を切りました。
結果として、IT土方と噂される会社ですが、一定の規模で安定して働けそうな会社に再転職しました。
年収も最初の会社よりも下がるという結果となりましたが、数年後の再起を目指して耐え忍ぶつもりです。
ITベンチャーには夢があります。一方でリスクもあります。
リスク覚悟で挑む価値はあります。でも、何があっても挽回できるようなバイタリティーが求められると感じました。私にはそこまでのバイタリティーがなかったのです。
最近、最初の会社で同時期に大手の製薬会社に転職した同僚から連絡がありました。
「社内システムの運用管理の仕事から始まりましたが、適性が認められてAIを活用した製薬プロジェクトのメンバーに抜擢された。安定を優先して選んだ職場だったが、新しい挑戦に興奮している」とのことでした。
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