今では一生1つの会社で勤め上げるという考えの人は少数派となり、採用する企業側も採用した人が一生自分の会社で勤務することを想定していないのが実情です。
転職が普通の世の中とは言え、職場環境が悪かったり、思っていたのと違ったという不本意な理由で転職はしたくないものです。
特に、ブラック企業に当たってしまった場合などは、何も良いことはないと言えます。
会社を辞めたいと思っている人が多い業界がどんな業界か知っておいて損はありません。
こんにちは!天職倶楽部を運営するKENです!
天職倶楽部では、各社の人事担当者やキャリアアドバイザー、キャリアアップを目指す人達が交流し、転職だけでなく、キャリアアップ、成功に役立つ情報を提供しています。
私、KENの20代と言えば、自分でもあきれるほどの冴えないサラリーマンでした。
今もとんでもないキャリアを築いたわけではありませんが、年収も1,000万円台の半ばに達し、それなりに成功できたと思っています。
まだまだ上には上がいますが、気持的にはもう十分。今は天職倶楽部の一員として、転職やさならるキャリア形成を目指す人達のサポートを行っています。
会社を辞めたいと思っている人が多い業界とはどんな業界でしょう?
この記事では、天職倶楽部に在籍する現役キャリアアドバイザーが、
会社を辞めたいと思っている人が多い業界を解説します。
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会社を辞めたい人が多い業界調査結果
近年、日本の労働市場は急速に変化しています。リモートワークの普及やテクノロジーの進化により、働き方に多様性が求められる一方で、依然として古い労働慣行が残る業界も存在します。11月中旬に実施されたインターネット調査によれば、「会社を辞めたい」と感じたことのある人の割合は、「衣料・雑貨・日用品系」で52.1%と最も高くなりました。この結果は、業界特有の厳しい労働条件や長時間労働、そして報酬の低さが背景にあると考えられます。
特に衣料・雑貨・日用品系の業界では、繁忙期の負担が大きく、現場の従業員は顧客対応から在庫管理まで幅広い業務をこなさなければならず、ストレスが溜まりやすい環境です。また、昨今の経済不況や消費者の節約志向が業界全体の収益を圧迫していることも、従業員にとって先行きへの不安を増大させています。
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医療・福祉業界におけるメンタルヘルスの問題
続く「医療・福祉系」では49.4%の人が「辞めたい」と感じたことがあると答えています。特に医療・福祉業界では、新型コロナウイルスのパンデミックが終息に向かいつつあるものの、その影響で生じた人手不足や増大した業務負荷が今もなお解決されていません。特に医療従事者は、患者の命を守るという重責の下で精神的・身体的負担が大きく、燃え尽き症候群や離職の危機に直面するケースが多く報告されています。
福祉分野では介護職員の高齢化が進んでおり、新たな若手の参入が少ないことから、人手不足が深刻です。労働時間の長さや報酬の低さが若者を遠ざける一因となっており、結果として既存の職員に過重労働がのしかかっています。
商社系に見える過酷な現実
次に「商社系」では49.0%の人が「辞めたい」と感じたことがあると答えています。商社の仕事は一見、華やかで国際的なビジネスを展開しているように見えるかもしれませんが、その実態は非常に厳しいです。商社マンは長時間労働が当たり前で、業績による評価がシビアであるため、常に結果を求められます。競争の激しさから心身の疲労が蓄積し、燃え尽き症候群に陥る人も少なくありません。また、海外との取引が多いことで時差勤務が必要な場合もあり、時間の制約がさらに厳しい環境に拍車をかけます。
安定志向の職場がトップに
一方、「辞めたいとは思わない」と答えた割合が高かったのは「電力・ガス・水道」業界で44.0%を記録しました。これらの業界は、社会基盤を支える仕事であり、経済の波に左右されにくい安定性を持つことが人気の要因と考えられます。安定した収入と、比較的穏やかな労働環境が従業員の満足度を高めています。さらに、電力・ガス業界はエネルギー政策や再生可能エネルギーの取り組みが活発化していることから、新たなやりがいや専門性が求められる場面も増えています。これにより、職場での自己実現感を感じやすいといえるでしょう。
「専門コンサルタント系」(30.5%)や「団体・連合会・官公庁」(29.5%)が続いて高い満足度を示しました。専門コンサル系の仕事は高いスキルを要し、顧客にとっての価値提供が直接成果に結びつくため、仕事への誇りを感じやすいとされます。報酬が高く、成果が個人の評価に反映されやすい点も、仕事に対するモチベーションを高める要素です。
「誇り」を持てない職場の実態と課題
「会社の社員であることに誇りを感じているか」という質問で、最も高い回答を得たのは「電力・ガス・水道」で50.7%でした。これに対し、「誇りに思わない」と答えた割合が高かったのは「商社系」(31.7%)、「流通・卸・小売系」(31.5%)、「IT・通信・情報系」(31.4%)でした。
特にIT・通信・情報系は、急速な技術革新と厳しい納期が従業員に多大なプレッシャーをかけています。また、「流通・卸・小売系」は低価格競争の激化や収益の不安定性が、社員の士気を下げているといわれます。商社系の高い離職率や「誇りの欠如」は、業界全体でのワークライフバランスの再考が必要であることを示唆しています。
労働市場の未来
今後、企業は離職率を下げるために、労働条件の改善や従業員の満足度向上に注力する必要があります。柔軟な働き方の導入、メンタルヘルスサポートの強化、適切な報酬制度の導入など、労働環境を整備することが不可欠です。特に、商社や医療・福祉など離職希望者の多い業界では、抜本的な制度改革が求められています。
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座談会:会社を辞めたい人が多い業界の本音
司会:こんにちは。本日は「会社を辞めたいと思っている人が多い業界」について、現役の人事担当者、転職エージェント、そして転職経験者の3名にお集まりいただきました。早速ですが、業界ごとの離職意識について、皆さんの本音をお聞かせください。
人事担当者A(商社勤務):正直言って、商社業界は仕事の厳しさが業界の「名物」みたいになっているところがあるんですよね。高い目標に加えて頻繁な出張や長時間労働がついて回るので、「もう無理!」と感じる人は珍しくないです。
転職エージェントB:おっしゃる通りですね。私の経験でも、商社系の転職希望者は「やりがいはあるが、ライフワークバランスが崩壊している」という声が多いです。特に30代半ばでキャリアの方向性を見直す人が増えています。最近は特に、働き方改革が進んだとはいえ、商社ではその実感が薄いというのも事実です。
転職経験者C(元衣料業界勤務):分かります!私はかつて衣料品業界で働いていましたが、あの業界はお客さま対応と在庫管理の両方が求められて、体力的にも精神的にもキツいんです。正直、給与も見合っていなかったので、「これ続けてたら身がもたない」と思って転職を決意しました。特にクリスマスや年末年始は地獄ですよ。売り場は人でごった返し、ミスは許されない。終電ギリギリで帰宅して、次の日も早朝から業務。健康を害してもおかしくないです。
司会:衣料業界や商社系はやはり厳しい労働環境が理由で離職を考える人が多いようですね。では、医療・福祉系についてはどうでしょう?
転職エージェントB:医療・福祉系も負担が大きいです。コロナ禍をきっかけに離職率は急増しました。人手不足が深刻で、休みが取りづらいという声もよく聞きます。正直、「誰かが辞めると残った人の負担が倍増する」悪循環に陥っています。最近、ある看護師の方から聞いた話ですが、「1週間ぶりの休みがやっと取れたと思ったら、同僚が体調を崩して急遽呼び戻された」と嘆いていました。これではメンタルも持ちませんよね。
人事担当者A:そうですね。医療・福祉系は給与面でも改善が追いつかず、待遇を理由に異業種への転職を希望するケースも多いです。特に新人看護師が2年未満で辞めてしまうことも珍しくなく、入れ替わりが激しいのもこの業界の課題です。組織全体でサポートしようと努力している病院もありますが、労働環境の改善にはまだ時間がかかりそうです。
転職経験者C:私の友人も看護師ですが、「給料が上がっても精神的な負担には見合わない」と言ってました。夜勤や緊急対応が多くて、生活リズムが狂うし、患者さんとのトラブルも精神的にこたえるそうです。転職しても、結局は同じような環境に戻ってしまうことも多いようです。
司会:医療・福祉系は特に離職理由がはっきりしていますね。では、逆に「辞めたいとは思わない」と言われる業界についてもお話を伺いましょう。人事担当者Aさん、電力・ガス・水道業界が上位にランクインした理由についてどう思われますか?
人事担当者A:この業界はやはり「安定」がキーワードだと思います。社会インフラを支えているので、景気に左右されにくいんです。働いている人たちは、社会的な意義を感じやすく、達成感もあると聞きます。また、待遇面でも比較的良いですし、福利厚生も充実しています。とはいえ、「変化が少なくて退屈」と感じる人も一定数います。
転職エージェントB:実際に転職を希望してくる人の中で、電力・ガス・水道業界出身者は少ないですね。働く環境が比較的整っているので、異業種からの転職希望者の方がむしろ多いです。「安定志向」や「家族との時間を大事にしたい」と考える人に人気がある業界です。
転職経験者C:私も電力業界で働く知り合いがいますが、彼は「社内の空気は穏やかで、みんな定時には帰る」と話していました。だから「仕事で追い詰められる」ということが少ないんだそうです。それに比べると、私の衣料業界時代は本当に無理ゲーでしたね(笑)。
司会:興味深いお話ですね。最後に、今後の業界全体の動向について、皆さんはどう予測していますか?
人事担当者A:業界によっては、テクノロジーの導入で労働環境が改善されつつあります。例えば商社ではAIやデジタルツールを使って業務効率を上げようとしていますが、根本的な労働時間の問題はまだ残っています。
転職エージェントB:医療・福祉分野では、テレメディシンやリモートケアの導入が進むことで、負担軽減が期待されます。ただ、現場の慣習を変えるには時間がかかりそうです。
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