ブラック企業企画委員会が選定するブラック企業大賞に、あの名門企業の三菱電機株式会社が2年連続で選ばれました。非常に不名誉な賞を2年連続で受賞した三菱電機では一体何が起きていたのでしょう?
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三菱電機がブラック企業大賞に選ばれた理由
三菱電機株式会社は、日本を代表する家電から発電機まで幅広い製品を手掛ける大手メーカー企業である。しかし、同社が長時間労働による労災事故を巡って深刻な問題に直面していた過去があることが明らかになった。
特に2014年から2017年にかけて、同社で勤務していた5人の男性社員が、長時間労働により精神障害や脳疾患を発症し、そのうち2人が過労自死したという衝撃的な事実が浮かび上がった。これらの社員は主にシステム開発の技術者や研究職であり、その中には裁量労働制が適用されていた3名も含まれていた。裁量労働制が適用されていたため、残業時間が正確に把握されず、労働時間の過重さが見逃されていた。
一例として、同社ネットワーク製作所(兵庫県尼崎市)に勤務していた男性社員のケースを挙げると、彼は2016年2月に過労自死したが、その4ヶ月前から法定時間を上回る残業が急増し、月に80時間前後の過重な労働が続いていたとされる。この状況下で精神障害が発症し、2017年6月に労災認定されたが、裁量労働制の適用により「残業」扱いにされていなかった。
また、同社名古屋製作所(愛知県名古屋市)の技術者として勤務していた当時28歳の男性社員も、2012年8月に過労自死したという痛ましい出来事があった。彼はシステム開発プロジェクトの担当者として業務に就いており、プロジェクトの遅れを取り戻すために数カ月にわたって月100時間を超える過酷な労働を強いられ、その結果精神障害を発症したとされる。彼の事例も、2014年12月に労災として認定された。
これらの労災事故は、長時間労働が原因で社員が犠牲になった極めて深刻な事態であり、同社の労働環境や管理体制に重大な問題があることを示唆している。事実、4年間にわたって5件もの長時間労働による労災事故が発生していたことは、従業員の安全と健康を軽視した労働環境が存在していたことを物語っている。
これらの事例は、労働者の権利と安全を保護するためには、企業が労働法や安全基準を厳格に遵守するだけでなく、労働環境を適切に監視し、労働者の健康を第一に考えた取り組みを行うことが必要であることを浮き彫りにしている。同社はこれらの過去の出来事を踏まえ、労働環境の改善や労働法の遵守に向けた真摯な取り組みを行うことが求められる。
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三菱電機が2年連続でブラック企業大賞に選ばれた理由
2017年末、日本の製造業界において衝撃的な出来事が発生しました。メルコセミコンダクタエンジニアリング株式会社という三菱電機の子会社に所属していた40代の技術者が自死したのです。この惨事は長時間労働による過労死であるとして、社会的な議論を巻き起こしました。2019年10月、兵庫県豊岡市にある但馬労働基準監督署が、この過労自死を労災と認定し、注目を浴びることとなりました。
この出来事は、三菱電機グループにおける問題の深刻さを浮き彫りにしました。事実、2014年以降、同グループ内で複数の過労自死や精神障害の発症が報告されていました。このような悲劇が複数回も続いたことで、労働環境や労働基準の遵守における三菱電機グループの対応が疑問視されることとなりました。
メルコセミコンダクタエンジニアリング株式会社は、福岡市にある三菱電機パワーデバイス製作所内に本社を置く三菱電機の子会社です。この子会社は役員の過半数が三菱電機の社員で占められており、そのため同社の労働環境や経営方針は直接的に親会社である三菱電機と結びついています。この深刻な事態が、2018年に続いて三菱電機株式会社がブラック企業の栄誉を受賞する要因となったのです。
この受賞は、労働環境改善と労働基準法の遵守における企業の責任を強く意識する必要があることを浮き彫りにしました。三菱電機グループは労働者の健康と安全を守るために、従業員の労働時間を適切に管理し、過重労働を防ぐための措置を講じる必要があります。さらに、社員のメンタルヘルスのケアや労働環境の改善に向けた取り組みが求められています。企業としての社会的責任を果たすためには、労働者の権利と福祉を最優先に考える姿勢が不可欠です。
三菱電機:繰り返される不正問題
三菱電機は、不正問題から抜け出せない苦境にある。過去に何度も不正検査や品質データの偽装、改ざんが報じられてきたが、最新の不正検査問題は驚くべき事実を明らかにした。なんと三菱電機は鉄道車両向け空調機器の検査を35年以上も不正に行っていたのだ。
2021年6月下旬、三菱電機は鉄道車両向け一部の空調装置における不適切な検査を行っていたことを公表した。この問題により、社長が引責辞任する結果となった。社内調査の結果、長期間にわたって組織的な不正が行われていたことが明らかになった。
具体的には、冷暖房や耐電圧、防水などの性能について検査が行われていないにも関わらず、架空の数字が示されていた。さらに、検査基準は鉄道各社が指定しているものであり、これによって鉄道会社を欺いていた。これは顧客に対する信頼を裏切る深刻な問題である。
過去にも2018年から2021年にかけて6度にわたって不正が発覚しており、その内容はゴム製品の品質データの偽装、鋳造製品の品質データの改ざん、高耐圧パワー半導体モジュールの不正検査、車載ラジオの欧州基準適合虚偽宣言、電磁開閉器関連商品の品質に関する不正などが含まれる。
不正問題は三菱グループ全体で起きており、三菱自動車ではリコール隠し、三菱マテリアルの子会社でも品質検査データの改ざんが発覚している。このような問題は三菱グループのイメージを大きく損なっている。
「品質奉仕の三菱電機」という社是を掲げながらも、自社基準におごりがあり、検査・点検が怠っていたとされる。これは問題の根本的な所在であり、信頼回復に向けては不正防止体制の確立が求められる。
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三菱電機:パワハラ、自殺の事例
2019年8月、三菱電機の新入社員(20代の男性)が自殺し、彼の残したメモは社内でのパワハラが明らかになりました。この男性は4月に入社し、兵庫県尼崎市の生産技術センターに配属されました。彼が自殺した際に残したメモには、指導員からの暴言が記されており、その内容は非常に過激でショッキングでした。
指導員が口にした言葉は以下の通りです。
- 「飛び降りるのにちょうどいい窓あるで」
- 「次、同じ質問して答えられんかったら殺すからな」
- 「お前が飛び降りるのにちょうどいい窓あるで、死んどいたほうがいいんちゃう?」
このメモには、指導員からの過激な言葉と共に、男性本人の母親の印章も押されていました。この指導員は2019年12月に自殺教唆の疑いで書類送検されました。この事件は労働法違反ではなく、刑法違反としての送検という異例の事態でした。
興味深いことに、亡くなった男性が住んでいた三菱電機の寮では、以前にも同社の通信機製作所で働いていた新入社員(当時25歳)が自殺しています。彼の遺書には、上司や先輩からの嫌がらせやいじめについての記述があり、「私は三菱につぶされました」「家族との別れがつらいですが、〇〇(上司の名前)と一緒に働き続けるほうがツライので私は死を選びます」と綴られていました。
この事件に関して、遺族は損害賠償請求訴訟を起こし、2019年6月に和解に至りました。しかし、その和解からわずか2カ月後に最初の自殺事件が発生しました。同じ寮で2度も自殺が起きたことから、警察もこの問題を無視できないものと考えたでしょう。これらの悲劇は、労働環境における深刻な問題として社会に衝撃を与えました。
2012年以降、三菱電機では月100時間を超える過重な残業により、6人の労災認定者と5人の自殺者(その内1人は子会社社員)が出ています。これらの事態に対して、三菱電機は「個別具体の話はできない」としていますが、このような事件には共通した問題が存在していると言わざるを得ません。
最初に明らかになった社員の過労自殺は、2014年に労災認定された大木雄一さん(仮名、享年28歳)のケースでした。
大木さんは名古屋製作所でシステムエンジニアとして働いており、担当していたプロジェクトの遅延対策として、月に100時間を超える長時間労働を強いられていました。そのプロジェクトのチームメンバーは、大木さんを含めた関連会社からの業務委託者でした。外部スタッフには残業をさせない方針があり、その結果、大木さんには多くの仕事が押し付けられていました。
後に行われた弁護士による調査で、上司からは「仕事を人に振れないお前はダメだ」という言葉を受けたり、関連会社の設計リーダーから長時間にわたる叱責を受け、鼻血を出しても止めてもらえなかったことが明らかになりました。
責任感が強く愚痴を言わない性格の大木さんは、「上司は言わなければいけない立場だから仕方がない」と理解を示し、納期の遅れを取り戻すために必死に働いていました。しかし、上司からは製品出荷前に「次に納期に遅れたら殺す」という追い打ちをかけられ、大木さんはこの苦しい状況に耐えきれず精神的に追い詰められていったのです。
プロジェクトが終了した後も、雑務や後輩の指導による過重労働が続き、うつ病にかかり自殺未遂を繰り返した大木さんは、28歳という若さで自ら命を絶ちました。
「息子が亡くなって8年経ちますが、1日も彼を忘れたことはありません。もう二度と同じ悲劇を繰り返さないためにも、企業風土を変えてほしい」と話す父親の想いとは裏腹に、その後も自殺者は後を絶ちませんでした。
この悲劇の一因として挙げられるのが、度を越した「指導」です。直接的な暴言だけでなく、複数の社員や元社員の記録から、公の場で答えられない質問や人格否定といった行為が見て取れます。いくつかの証言では、「部員の間で『説教部屋』と呼ばれる会議室があり、数時間にわたる叱責を受けた」というものもありました。
2014年に適応障害を発症し労災認定された小山雄二さん(仮名、30代)は、「パワハラと長時間労働は表裏一体だった」と話しています。
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三菱電機:パワハラだけでない隠匿体質
三菱電機は、パワハラだけが悩ましい問題ではないことが指摘されています。元社員によれば、「失敗やミスを相談できる環境ではなく、以前の同僚がミスを隠して異動や退職していた」とのこと。さらに、「先輩からコンプライアンス違反の手法を引き継いでいた」という声も聞かれます。
2021年2月、同社は外部からのサイバー攻撃を受けた問題で、これまで情報が漏れていないとしていました。しかし、重要な防衛情報が漏洩している可能性があると発表しました。同日には、一部のパワー半導体製品の出荷検査不備も明るみに出ましたが、顧客への報告が半年以上も遅れていたことが判明しました。
こうした不祥事や適切な対応の遅れは、パワハラによって生じる失敗や不正を隠蔽する体質と密接に関連していると考えられます。
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