50代での転職の多くは、会社都合（いわゆるリストラ）による退職にともなう転職です。
キャリアアップや年収アップは望むべくもなく、年収が半減しても仕事にありつければ御の字という状況の人が大半と言えます。
50代の転職は、多くの人にとって人生の大きな分岐点です。しかし、キャリアアップや年収アップを目指して新たな道を探すことは、若い世代に比べて一筋縄ではいきません。転職市場では年齢がハードルになることも多く、今の職場以上の好条件を手に入れるのは容易ではありません。それでも、しっかりと戦略を練り、自分の価値を最大限に伝えることができれば、新たな可能性を切り開くことは決して不可能ではありません。
このページには50代での転職体験談を集めています。
50代で転職活動を行う方の参考にしていただければ幸いです。
こんにちは！天職倶楽部を運営するKENです！
天職倶楽部では、各社の人事担当者やキャリアアドバイザー、キャリアアップを目指す人達が交流し、転職だけでなく、キャリアアップ、成功に役立つ情報を提供しています。
私、KENの20代と言えば、自分でもあきれるほどの冴えないサラリーマンでした。
今もとんでもないキャリアを築いたわけではありませんが、年収も1,000万円台の半ばに達し、それなりに成功できたと思っています。
まだまだ上には上がいますが、気持的にはもう十分。今は天職倶楽部の一員として、転職やさらなるキャリア形成を目指す人達のサポートを行っています。
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この記事では、天職倶楽部に在籍する現役キャリアアドバイザーが、
50代の転職体験談を紹介し、50代の転職事情を解説します。
退職後の生活費は年金便り
「退職後は貯金から生活費を捻出する毎日です。こんな現実が待っているとは想像もしていませんでした。」Aさん（仮名・57歳）は、そう語り始めた。彼は、33年間勤めたマスコミ関連の会社を早期退職したが、その後の現実は想像以上に厳しいものだった。
2024年は早期退職者の募集が増加し、多くの人が新たな道を模索しているが、50代の転職は一筋縄ではいかない。Aさんの場合も例外ではなかった。
希望退職への決断
Aさんが早期退職を決断した理由は、昇進や昇格の見込みがなくなったことだった。「30年以上勤めると、自分のアイデンティティが会社と仕事に縛られてしまいます。退職した瞬間、その軸が消え失せてしまうのです。」
退職前には勝算もあった。Aさんは複数の計画を立て、その一つが失敗しても別の道を模索できるよう準備をしていた。しかし、現実はその計画を無情に打ち砕いていく。
イバラの道が始まる
「退職後、まず考えていたのは、元の会社から業務委託を受けるために小さな会社を立ち上げることでした。しかし、その業務が社会問題となり、会社設立の話は途中で立ち消えになりました。」
もう一つの計画として親戚が経営する会社を引き継ぐ予定だったが、親戚側は承継を望んでおらず、結果として家族との縁も切れてしまった。
「まさか退職が人間関係にまで影響を与えるとは思いませんでした。」Aさんはその経験を振り返りながらも、現実に順応しようと奮闘を続けていた。
転職活動の壁
50代の転職活動は予想以上に厳しい。「大手の転職サイトに登録し、数社に応募しましたが、ほとんど書類選考で落とされました。年齢を理由にした明確な拒否は法律上できないものの、実質的には年齢が障害になっていると感じました。」
悔しさから年齢を20代に設定して試してみると、企業からの面接リクエストが急増。「それを見て、50代というだけでこれほど差があるのかと実感しました。」
エージェントとのやり取り
転職エージェントも努力してくれたが、紹介された求人には現実的でないものも多かった。「例えば、AV女優のマネージャー職という求人がありました。その時点で転職活動そのものに疑念を抱き、個人事業主としての道を選ぶ決意を固めました。」
また、エージェントとのやり取りの中で、自身の経験が活かせるような求人が少ないことも痛感したという。「例えば、これまでの業務管理経験を活かせるポジションは限られていて、求人内容も私のスキルセットに合わないものばかりでした。」
現在の生活
現在は元の会社から別の業務委託を受け、収入は減ったものの、個人事業主として新たな挑戦を始めている。「ストレスの多い上下関係や人事制度から解放されたことは、精神的な救いです。」
さらに、オンラインセミナーを活用してスキルアップにも取り組んでいる。「資格取得を目指して勉強を始めたのですが、それが新しい収入源につながる可能性を感じています。」
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再び選択を迫られたら
「もし過去に戻れるならば、同じ決断をすると思います。ただ、もっと多角的に準備を進めていたかもしれません。」Aさんはそう語る一方で、退職を考える人たちには慎重な計画の重要性を強調した。
退職を考える人へのアドバイス
「退職後の収入が大幅に減ることを見越して、生活費の計画を練るべきです。特に、貯金を切り崩すことを前提にした生活は、長期的に不安定になりがちです。」
また、退職後の新たなキャリアパスを検討する際には、複数の選択肢を持つことの重要性を指摘した。「私の場合、起業や親族会社の承継を考えましたが、結果的にどちらもうまくいきませんでした。選択肢は常に複数持つべきです。」
Aさんの体験談は、50代の早期退職者にとっての現実を生々しく映し出している。未来を見据えた慎重な準備と計画が、いかに重要であるかを痛感させられる内容だ。
新たな選択肢を考える
Aさんの経験から学ぶべき重要なポイントは、転職活動や退職後の計画を柔軟に見直す姿勢だ。予想外の困難に直面した際にも、前向きに次の一手を模索することで、新たな道が開ける可能性がある。
例えば、経験を活かせるコンサルタント業や専門分野に特化した副業など、50代だからこそ活かせる分野は意外と多い。これらの選択肢を検討し、幅広いネットワークを活用することが重要だ。
さらに、現在はオンライン講座やリスキリングプログラムも充実しており、これらを活用することで新たなスキルを身に着けることができる。「50代だからこそ新しい分野に挑戦する意義を感じています」とAさんも語る。
Aさんの事例は、50代での転職やキャリアチェンジを考える多くの人々にとって、具体的な指針となるだろう。今後も彼のような体験談を通じて、退職後の可能性を広げるためのヒントを提供していきたい。
転職で人生を再構築した50代の物語
退職後の不安な日々
Bさん（仮名・53歳）は、大手建設会社で管理職を務めていたベテラン社員だった。30年以上のキャリアを持ち、順風満帆に見えた彼の職業人生。しかし、ある日会社のリストラ対象に選ばれ、やむなく退職を余儀なくされた。
「最初は晴天の霹靂でした。会社に貢献してきた自負があったので、まさか自分がリストラされるとは思っていませんでした。」
退職後の生活を想像する余裕もなく、会社を去ったBさん。その直後に感じたのは、収入源を失うという現実の重みだった。
スキルの棚卸しで見えた課題
Bさんは退職後、まず自分のスキルや経験を整理する作業に取り掛かった。しかし、30年以上のキャリアを振り返る中で、自分の強みが明確に見えず、自己分析に苦労したという。
「管理職としてチームを率いてきたことは誇りでしたが、それが転職市場でどれほど価値があるのか分からなかったのです。技術職のように具体的な成果を数字で示すのが難しかった。」
転職エージェントの助けを借りながら、Bさんは過去のプロジェクトや業績を具体化し、職務経歴書に落とし込んでいった。しかし、年齢が50代ということもあり、応募した企業からは書類選考で不採用になるケースが続いた。
面接で感じた壁
書類選考を通過した数少ない企業での面接も、厳しい現実が待ち受けていた。
「面接では『なぜこの年齢で転職を考えたのですか？』と必ず聞かれました。また、『部下が自分より年上だった場合、どう対応しますか？』という質問もあり、年齢によるマイナス面を意識させられる場面が多かったです。」
Bさんは、自分の豊富な経験をアピールしようと努力したが、面接官の目には「年齢の割に新しいことへの適応力が低いのでは」と映ったのではないかと振り返る。
「一度だけ、『このポジションにはもっと若い人材を採用したい』と直接言われたこともありました。法律では禁止されているはずですが、年齢差別は現実に存在していると痛感しました。」
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エージェントと再戦略の構築
転職活動の壁に直面したBさんは、エージェントと再び戦略を練り直すことにした。ここで注目したのは、専門性を活かしたコンサルタント職や、非正規ながらも経験を活かせるアドバイザー職への方向転換だった。
「以前は正社員にこだわっていましたが、エージェントから『契約社員や業務委託でも道が広がる場合がある』とアドバイスを受け、視野を広げることにしました。」
また、自己研鑽の一環としてオンラインの資格講座に登録し、最新のビジネススキルを習得する努力も始めた。これにより、自信を取り戻し、履歴書に新たな強みを加えることができた。
新しい職場での挑戦
数カ月の試行錯誤の末、Bさんは中小企業のプロジェクトマネージャーとして採用が決まった。この企業は急成長中のIT関連会社で、Bさんの長年のマネジメント経験が評価された結果だった。
「最初はIT業界という未経験分野に飛び込むことに不安もありました。しかし、若い社員たちと協力しながら、新しい視点で仕事を進めることで自分自身も成長していると感じます。」
ただし、転職直後には戸惑いや試練も多かった。新しい業界の専門用語やツールの使用に苦労し、若手社員からの期待とプレッシャーに応えるために日々勉強を続けた。
苦労を乗り越えるためのコツ
Bさんが転職活動を通じて得た教訓は、次のようなものだった。
- スキルの具体化: 数値やエピソードを使って、自分の強みを明確にする。
- ネットワークの活用: 過去の同僚や知人に相談し、新たな情報を得る。
- 柔軟な視点: 正社員にこだわらず、契約社員や副業も視野に入れる。
- 継続的な学び: 未経験分野に挑戦する場合でも、新しいスキルを積極的に習得する。
50代の転職希望者へのアドバイス
現在、Bさんは転職先での仕事に充実感を覚えながら、新しいキャリアを築いている。彼の経験は、同世代の転職希望者にとって貴重なアドバイスとなるだろう。
「50代の転職は確かに簡単ではありません。しかし、諦めずに自分を見つめ直し、柔軟に対応することで必ず道は開けます。」
Bさんの体験談は、転職に悩む50代にとって具体的な指針となり、新しい挑戦への勇気を与えるものである。
未経験分野に挑戦した50代の転職
定年後を見据えたキャリア選択
Cさん（仮名・55歳）は、地方の製造業で30年以上勤め上げた後、転職を決意した一人だ。職場では品質管理部門のリーダーを務め、周囲からの信頼も厚かった。しかし、定年が近づくにつれ、「このままで良いのか」と疑問を抱くようになったという。
“定年後の生活を考えると、現職だけに頼るのはリスクが高いと思いました。年金だけで生活するには厳しいですし、自分の可能性をもう一度試したいと考えました。”
転職を決意したCさんだが、新しい道を見つけるのは容易ではなかった。地方という環境に加え、年齢の壁が立ちはだかる中、どのように進むべきかを模索する日々が始まった。
地方での選択肢の少なさ
Cさんの地元では、大企業の求人がほとんどなく、中小企業や家族経営の職場が中心だった。そのため、これまでの経験を活かせるポジションを探すのは困難を極めた。求人サイトで見つかるのは、体力勝負の仕事や単純作業のアルバイトが多く、彼のスキルを活かせる職場は限られていた。
“年齢的に製造現場で体を動かすのは難しいですし、これまでの経験を捨てるような仕事には抵抗がありました。しかし、それ以上に『何ができるのか』を考えることが必要でした。”
未経験のIT業界へ
転職エージェントのアドバイスを受ける中で、Cさんは思い切ってIT業界への挑戦を決めた。長年の品質管理で培った問題解決能力やリーダーシップを活かしつつ、新しい分野でスキルを身につける道を選んだのだ。
“最初は不安しかありませんでした。ITの知識なんて皆無に等しかったですから。でも、エージェントが『経験や年齢よりも学ぶ意欲を重視する企業もある』と言ってくれたことが大きな励みになりました。”
Cさんはオンラインのプログラミングスクールに通い、基礎的なITスキルを学び始めた。自宅での学習と並行して、地域のIT勉強会にも参加し、人脈作りにも力を入れたという。
苦労を乗り越えた面接
数カ月後、Cさんは地元で成長中のIT企業の求人に応募した。この企業は中小規模ながらも、若い社員が多く、新しい視点を取り入れることを重視していた。面接では、CさんのITスキルよりも、長年の経験から得た視野の広さや課題解決能力が評価された。
“面接では、『なぜIT業界に挑戦しようと思ったのか』を詳しく聞かれました。そのとき、品質管理で行ってきた業務とITのプロセス管理の共通点を説明しました。年齢についてはむしろ、『成熟した視点を持っている』と評価されたのが印象的でした。”
新しい職場での試練と成長
採用後、Cさんはプロジェクト管理部門に配属された。最初のうちはIT用語や専門的な知識に戸惑うことも多かったが、持ち前の粘り強さと若い社員との協力で次第に慣れていった。
“若い社員から学ぶ姿勢を持つことで、彼らも私に協力してくれるようになりました。逆に、自分が持つ経験を伝えることで、彼らからも信頼を得られるようになったと感じます。”
50代の転職者に向けたアドバイス
Cさんは、自身の体験から得た教訓を以下のように語る。
- 学びを恐れない: 未経験の分野であっても、基礎から学ぶことで新しい道が開ける。
- ネットワークの重要性: 地域のコミュニティや業界のイベントに参加して、人脈を広げることが大切。
- 過去の経験を活かす視点: これまでのキャリアをゼロにするのではなく、新しい分野で活用できる方法を見つける。
- 柔軟性を持つ: 地域や業界を限定せず、幅広い選択肢を検討する。
- IT・WEB・ソーシャルゲーム業界を専門とした転職支援サービス
- 大手を中心に非公 開求人数は22,000件以上
- リクナビNEXT GOOD AGENT RANKING入賞 (IT・WEB部門ほか計7部門)
新たな挑戦を続ける日々
現在、Cさんは新しい職場での業務に充実感を覚えながら、さらなるスキルアップを目指している。
“50代での転職は確かに大きな挑戦です。しかし、挑戦を恐れず一歩を踏み出せば、必ず新しい可能性が見えてきます。同世代の皆さんにも、迷わずに挑戦してほしいですね。”
Cさんのストーリーは、転職を考える50代に勇気と希望を与える一例と言えるだろう。
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