未経験者でも採用されやすい仕事と採用されにくい仕事があります。当然ながら専門性が高く、一定の知識や技術がないと務まらない仕事に未経験者が従事するのは困難です。
では、未経験者が経理職に転職するのはどれくらい難しいものでしょうか。
こんにちは!当コラム担当のKENです!
年収300万円台の冴えない経理マンでしたが、転職&紆余曲折を経て年収1,450万円の経理マンにまで到達しています。
まだまだ上には上がいますが、経理としての経歴はもう十分。今は天職倶楽部の一員として経理でキャリアを築こうとする人たちをサポートを行っています。
経理実務未経験で経理職への転職は厳しいのか?
この記事では、経理担当社員として年収1,450万円に達したKENが、
経理としての実務経験がない人が経理に転職することが可能かどうかを解説します。
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経理は事務職の中でも専門性が求められる仕事のため、
一言で言えば、経理経験なしで経理職に転職するのは厳しいです。
そうは言っても、誰もがはじめは未経験者。
未経験者が経理の仕事に就けないのであれば、経理担当者はいなくなってしまいます。
では、どうすれば経理未経験者が経理の仕事に就くことができるのでしょうか。
経理未経験者が経理の仕事に転職する方法は?
経理職への転職は実務経験がないと厳しいというのがベースとなりますが、それでも転職しようとする場合、
①簿記等の経理系の資格を取る
経理職は実務経験が重要視されますが、実務経験がないのであれば、資格等でカバーするしかありません。
応募者の年齢は採用する企業の事情にもよりますが、若ければ簿記2級の資格があれば経理職として採用される可能性も出てきます。
ただし、簿記2級を持っている実務経験者は掃いて捨てるほどいます。
その中で未経験者が採用されるためには、会社側が、応募者が少ない(適当な人材がいない)が、急いで採用したがっている等の事情がないとなかなか厳しいのが現実です。
資格で転職を目指す場合であっても、ファイナンシャルプランナーや宅建主任など他の資格との合わせ技がないと厳しいのが現実です。
知恵袋にも以下のような事例(相談)がありました。
男性 経理未経験 |
未経験から経理へ転職した方に質問です。
内定まで何社応募されましたか?
簿記1級を取得し、意気揚々と転職活動を始めましたが、35社以上落ち、未だに内定はありません。
この方は、経理としての実務経験はありませんでしたが、簿記1級という難しい資格を取得したので転職も上手く行くものと思ってました。
しかし、実際には35社で不採用。年齢は分かりませんが、まさに資格があっても…という状況です。
②経理未経験者可の求人に応募する
未経験者が経理系の職種に転職する場合の現実的なルートは実際はこれしかないとも言えます。
ただし、こちらも年齢が若ければ可能性は高くなりますが、ある程度の年齢になるとよっぽどのことがない限り未経験者が採用されるということはないと言えます。
当たり前ですが、経験者が優遇される中で未経験者を受け入れるというのは、それなりの事情があるということです。
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未経験者可の経理職の募集があるのはなぜ?
特に経験者が優遇される職種である経理職で、未経験者可という求人があるのはなぜでしょうか?
①自社で育成する前提であり、高い経理知識や経験を求めていない。
一言で経理と言っても、仕事に内容は様々です。
会社によっては特殊な会計知識が必要だったり、独特な経理業務が行われることもあり、他社での経験がそのまま活かせないということもあります。
そのような場合は、あまり経理経験にこだわらずに求人募集がされることもあります。
前の会社の色に染まっていない人材を求めているとも言えますが、やはり自社で育てていく前提ということで若い人が求められる傾向にあることは間違いありません。
②経理業務を担当する人をとにかく採用したい。
経理未経験者可という求人の大半はぶっちゃけこのパターンが大半です。
業界や会社規模、給与水準等、事情は様々ですが、あまり応募がなく、採用に苦労している会社であることが考えられます。
正直、応募するには不安になったりしますが、必ずしも条件の悪い会社ばかりというわけではありません。
転職市場では、当然誰もが少しでも良い条件の会社への転職を望むため、応募が一部の企業に集中し、その他大勢に当たる、いわゆる普通の会社は人材採用に苦労していることが多いものです。
いずれにしても、経理経験なしで経理職に転職しようと思ったら、ある程度妥協が必要です。
どこかの会社で一定の経理経験を積めば、以降は経理経験者としてその後の転職では有利な条件になることも少なくありません。
経理職は入り口は少し狭いですが、入ってしまえば比較的安定して仕事にありつける職種と言えます。
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経理の仕事に未経験者が転職する際に留意すべき点
1. 経理の基本業務を理解しよう
経理の仕事を目指すうえで、まず最初に理解すべきなのは、具体的に経理がどのような業務を行うのかです。経理業務には、日常的なルーチンワークから決算、税務申告まで幅広い範囲の仕事が含まれます。ここでは、未経験者が転職を検討する際に押さえておきたい主要な経理業務をいくつか紹介します。
- 仕訳と帳簿の管理
経理業務の基本は、取引ごとに正しい仕訳を行い、会計ソフトなどで帳簿を管理することです。仕訳は、日々の取引を「借方」「貸方」に分けて記録する作業ですが、取引の内容によってどの勘定科目を使うのかが異なるため、簿記の基礎知識が必要です。 - 月次・四半期・年次決算
経理の仕事の中でも特に重要なのが決算業務です。月次決算や年次決算は、会社の財務状況を正確に報告するために行います。未経験者の場合、最初は補助的な業務から始まりますが、次第に決算書の作成など高度な業務も担当することになります。 - 税務申告
企業が納めるべき税金を正しく計算し、税務署に申告するのも経理の重要な役割です。これには法人税や消費税、地方税などが含まれます。税務申告には税法の知識が必要ですが、未経験者はまずは基本的なルールを理解しておきましょう。 - 現金出納管理・支払い業務
毎日の現金の入出金を管理し、会社の資金繰りを円滑にするための管理業務も含まれます。これには、取引先への支払い業務や給与の支払い、経費精算などが含まれ、正確な計算と細かい注意力が求められます。
2. 簿記の資格は必須ではないが、持っていると有利
経理の仕事に未経験で転職を考える場合、最もよく耳にするのが「簿記資格があった方が良い」というアドバイスです。実際、多くの企業では、経理業務に関連する基礎知識として簿記3級や2級の資格を持っていることが求められることがあります。
なぜ簿記資格が重要なのか?
簿記は、経理の基本である「取引を記録し、財務諸表を作成するためのルール」を学べる資格です。仕訳や勘定科目の理解、そして財務諸表の読み方が習得できるため、未経験者が経理の基礎を学ぶ上で非常に有益です。経理の職場では、日常的に簿記の知識を使うことが多く、簿記を理解していることが即戦力として評価されることも少なくありません。
しかし、簿記資格が絶対に必要かというと、必ずしもそうではありません。中小企業やスタートアップ企業では、資格がなくても実際の業務をこなしながら学んでいくことができるケースもあります。また、経理の補助業務からスタートする場合、簿記の知識を実際に使う機会は少なく、徐々にスキルを習得していく流れでも問題ないでしょう。
未経験者におすすめの簿記資格のレベル
未経験者が経理職を目指す場合、まずは日商簿記3級の取得を目指すと良いでしょう。この資格は、個人事業や中小企業の会計処理に対応するための基礎知識を学べるもので、独学でも十分に合格可能なレベルです。
さらに、より高度な経理業務に挑戦したい場合は、日商簿記2級の取得を目指すのもおすすめです。2級では、企業の経営状況を把握するための決算処理や工業簿記など、より専門的な知識を学ぶことができます。
3. 経理のキャリアパスを考えよう
経理職は、単なるデータの入力作業や仕訳作業ではありません。キャリアを積むことで、財務や経営戦略にも深く関与する重要な役割を担うことができる職種です。未経験者として経理に転職する場合は、将来的にどのようなキャリアパスを歩んでいきたいかを考えることが大切です。
経理のキャリアパスの例
- 経理スタッフから管理職へ
最初は経理の基礎的な業務をこなす経理スタッフとしてキャリアをスタートしますが、経験を積んでいくことで、チームのマネジメントを行う経理マネージャーや**財務責任者(CFO)**を目指すことができます。特に、上場企業では財務報告や内部統制の重要性が高まるため、経理部門のトップとして大きな責任を担うポジションがあります。 - 税理士や会計士資格の取得
経理の仕事を続けながら、将来的に税理士や公認会計士の資格を取得するというキャリアパスもあります。これらの資格を持っていると、個人で独立することも可能で、さらに収入アップも期待できます。資格取得には時間がかかるため、長期的なキャリアプランを持っている人におすすめです。 - 財務や経営企画へのキャリアチェンジ
経理職で培った知識やスキルを活かして、財務や経営企画の仕事にキャリアチェンジすることも可能です。財務業務では、会社の資金調達や資金運用を管理し、経営企画では事業計画の策定や実行支援を行います。これらの職種は、企業の成長を支える重要なポジションであり、やりがいも大きいです。
4. 未経験からの経理転職を成功させるポイント
経理職は専門性の高い仕事ですが、未経験からでも転職を成功させるためのポイントがいくつかあります。
実務経験を積むためのステップ
未経験者がいきなり大手企業の経理職に転職することは難しいかもしれませんが、経理アシスタントや事務職からスタートするのも良い選択です。アシスタントとして働くことで、経理業務の基礎を実際の仕事の中で学びながら、実務経験を積むことができます。
また、転職エージェントを活用して、未経験者向けの経理職求人を探すことも一つの手です。特に、スタートアップ企業や中小企業では、即戦力を求めないケースも多く、基礎的なスキルを身につけた未経験者が歓迎されることもあります。
PCスキルや会計ソフトの習得
経理業務では、Excelや会計ソフトを使ってデータを管理・分析することが多いため、PCスキルは必須です。特にExcelでは、関数やピボットテーブルの知識があると非常に役立ちます。また、クラウド会計ソフト(弥生会計やfreeeなど)の使い方を事前に学んでおくことで、実際の業務でスムーズに対応できるようになります。
転職活動でのアピールポイント
未経験から経理職を目指す際には、転職活動でどのように自分をアピールするかが重要です。経理業務に関連するスキルや知識がまだ十分でない場合でも、以下のポイントをアピールすることで企業に好印象を与えることができます。
- 数字に強い
経理職では、正確な数字の管理が求められます。数字に対する強みや、過去の経験でデータ管理や数値分析に携わった経験がある場合、それをアピールすることで評価されることがあります。 - 細かい作業やミスを防ぐ注意力がある
経理では、細かなミスが大きな問題につながることがあるため、注意力が非常に重要です。過去の職務で、注意力を発揮して成功したエピソードを具体的に述べることで、適性をアピールできます。 - 向上心があり、学ぶ姿勢を持っている
経理は、法律や税制の変更など、学び続ける姿勢が求められる職種です。簿記資格の勉強をしていることや、今後のキャリアビジョンを明確に示すことで、未経験者でもやる気があると評価されることがあります。
5. まとめ
経理の仕事に未経験から挑戦することは、決して簡単なことではありません。しかし、事前に業務内容や必要なスキルを理解し、実務経験を積む機会を得ることで、成功のチャンスを広げることができます。転職活動においては、数字への強みや注意力、向上心をアピールし、自分の強みを企業にしっかり伝えることが重要です。
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