人手不足が叫ばれて久しい昨今ですが、50代での転職の難しさを舐めてはいけません。
大企業の管理職で年収2,000万円以上をもらっていた人であっても、退職すればただの人。
退職しないで、在職しながら仕事探しをしてる人であっても一部の人を除いてはショックを受けるような転職先しかないのが実情です。
こんにちは!天職倶楽部を運営するKENです!
天職倶楽部では、各社の人事担当者やキャリアアドバイザー、キャリアアップを目指す人達が交流し、転職だけでなく、キャリアアップ、成功に役立つ情報を提供しています。
私、KENの20代と言えば、自分でもあきれるほどの冴えないサラリーマンでした。
今もとんでもないキャリアを築いたわけではありませんが、年収も1,000万円台の半ばに達し、それなりに成功できたと思っています。
まだまだ上には上がいますが、気持的にはもう十分。今は天職倶楽部の一員として、転職やさらなるキャリア形成を目指す人達のサポートを行っています。
人手不足と言われますが、大手の有名企業による早期退職のニュースが絶えません。
全体的には人で不足であることは間違いありませんが、大手企業においては、50代社員、特に管理職などは人余り状態とも言え、少しでも人減らしをしたい対象です。
同じような条件で次をの仕事を見つけるのは簡単ではありません。
転職エージェントを利用しても、月給100万円以上もらってた人に月給20万円台の仕事が紹介されるということも珍しくありません。
嫌がらせでもなんでもありません。それが現実です。
この記事では、天職倶楽部に在籍する現役キャリアアドバイザーが、
50代転職の実態を解説します。
■20代転職ほかフリーターなど学歴不問の就職
『第二新卒エージェントneo』
■求人情報保有数ダントツNo.1
『リクルートエージェント』
50代転職市場の現実
- 求人数が業界ダントツNo.1。 大手企業・人気企業の非公開求人情報を多数保有
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50代の転職者数とその背景
50代の転職者数をみると、「45~54歳」で54万人、「55~64歳」で45万人という結果が出ています。これらの数値は、若年層が多い転職市場の中でも一定の存在感を示しており、特に企業の定年延長や雇用の多様化が進む中で、50代の転職活動が活発になってきた現状を反映しています。以前は50代での転職は難しいとされていましたが、近年では経験やスキルを活かして新たなキャリアを築くケースが増えています。
この背景には、企業側の柔軟な雇用方針が影響しています。定年延長や再雇用制度の導入、さらにはプロジェクト単位での採用など、シニア層の労働力を活用する動きが加速しています。また、労働者側も、キャリアの最終段階で新しい挑戦をしたいと考える人が増えており、これが50代の転職市場の活性化につながっています。こうした流れの中で、転職活動を通じて自分の専門性を再確認する機会と捉える人が多いのも特徴です。
40歳以上の転職は絶望的な時代もありましたが、今は50代での転職も珍しくはなくなりました。ただ、50代の転職がバラ色の転職であるかというと必ずしもそうとは言えないのが実態です。
転職入職率の傾向と特徴
転職入職率は、転職者がどれだけ新しい職場に入職したかを示す指標ですが、50代では他の年代と比較して低い傾向があります。「50~54歳」の男性は4.6%、女性は8.5%、「55~59歳」の男性は5.2%、女性は6.7%と、女性が男性を上回る結果が特徴的です。この背景には、女性の方がパートタイム労働者の割合が高いという労働市場の特性があります。
パートタイム労働者は、一般的に転職時の障壁が低く、短期間での雇用形態の変更が可能です。特に50代女性は家庭の事情やライフステージに応じた柔軟な働き方を求めるケースが多く、これが転職入職率に反映されていると考えられます。一方、男性の場合は、正規雇用での転職が多いため、求人のミスマッチや年齢による採用ハードルが影響し、転職入職率が低くなる傾向が見られます。また、転職先企業が求めるスキルや経験との一致が重要になるため、即戦力としての採用が求められる点も、この年代特有の課題といえるでしょう。
50代の転職が活況に見える要因の一つに女性パートタイマーの転職者数の影響があります。
50代男性に絞った転職市場の状況はまた違った見え方になります。
転職後の年収変動
50代の転職者が直面する大きな課題の一つが、転職後の収入の変動です。特に、「50~54歳」では約34%が収入減少を経験しており、「55~59歳」ではその割合が約49%にまで上昇します。40代の転職者と比較しても、50代は収入減少のリスクが高く、年齢が進むにつれてその傾向が顕著になります。
この要因として、50代の転職市場では、給与水準が高い労働者が多いため、転職時に給与が現状よりも引き下げられるケースが多いことが挙げられます。また、新しい職場では中長期的なキャリア形成よりも即戦力が重視されるため、これまでの経験やスキルが必ずしも転職先のニーズに合致するわけではない点も影響しています。その一方で、給与が減少するリスクを受け入れる代わりに、働き方の自由度や仕事のやりがいを重視して転職を選ぶ50代も増えています。
50代の転職でも収入減となるのは3分の1だけという結果になっています。数字だけ見ると3分の2の人が現行の収入を維持あるいは収入増になっていますが、中身を見ますと、年収の低い人達が現状維持、年収の高い人達はほとんどが年収減となるのが50代転職の実態です。
50代の転職理由
50代の転職理由を男女別にみると、男性では「会社都合」が最多で、「50~54歳」で16.9%、「55~59歳」で14.9%を占めています。これには、早期退職制度の適用や会社の経営状況の悪化が背景として挙げられます。一方、女性では「職場の人間関係が好ましくなかった」が最多で、「50~54歳」で12.6%、「55~59歳」で16.2%という結果になっています。この男女差は、職場環境や雇用形態の違いに起因していると考えられます。
特に、女性の場合は、家庭と仕事のバランスを重視し、働きやすい環境を求めて転職を決断することが多いのが特徴です。一方、男性はキャリアの後半での安定を求めつつも、企業側の都合で転職を余儀なくされる場合が多いようです。ただし、50代の転職では、退職理由が明確であれば選考時に大きな不利になることは少なく、前向きな姿勢での転職活動が重視されます。こうした理由に基づく転職は、新たな環境で自分の力を試す良い機会ともいえます。
残念ながら、50代男性の転職理由の多くは会社都合。本人の意思ではなく、いわゆるリストラによる退職が最も多い理由となっています。
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50代転職市場のまとめ
50代の転職市場は、若年層とは異なる課題と機会を抱えています。企業の定年延長や多様な雇用形態の普及により、50代でも新たなキャリアに挑戦する道が広がっていますが、転職入職率の低さや収入減少のリスクといった現実的な課題も存在します。
一方で、50代はこれまでの経験やスキルを活かしやすい年代でもあります。特に専門性の高い職種や、柔軟な働き方を許容する職場では、シニア層の労働力が求められることが増えています。この年代の転職には、自己分析やスキルの見直し、求人市場の理解が不可欠であり、慎重な準備と戦略が成功の鍵を握ります。50代だからこそ可能なキャリアの築き方を模索することで、新たな人生のステージを切り開く動きが広がっているのです。
50代転職の実例
大手有名人気企業の管理職の転職体験談
関東の超難関私立大学の大学院を卒業。就職人気企業ランキングでも常に上位にランキングされる有名化粧品メーカーに総務担当として入社したAさん。
本社勤務を経た後、30代で主力製品を取り扱う子会社に総務主任として出向。伸び盛りの中国子会社で主力製品の市場開拓を行うなど将来の幹部候補として活躍して来ました。
ただ、社内競争も厳しく、幹部候補として中国勤務で経験を積み、幹部社員として本社に戻ったものの、組織変更や社内制度の変更もあり、戻った先では海外勤務からの出戻りは傍流のような扱いとなってしまいました。40代半ばからは地方の工場管理の業務をあてがわれ、完全に出世街道からは外れた状況ですが、腐らずに工場現場の環境改善、生産性向上等で成果を挙げてきました。
しかしながら、一旦出世街道を外れた社員に会社は冷たく、Aさんの活躍に対して会社の評価はなかなか上がりません。むしろ、いまさらポストもあてがえないAさんに活躍されても迷惑という雰囲気を感じていました。
一時的なものではあると思いますが、50代を迎えると会社の業績がイマイチという状況が続きます。赤字になるようなことはなく決して酷い状況ではないのですが、会社内は好業績が過ぎ去った後の停滞感が漂い、業績回復のためのリストラや厳しい経費削減が繰り返されました。
職場の雰囲気も悪くなったことと、50代半ばを迎え、必ずしも今の職場にこだわる必要はないと感じたAさんは転職を決意。転職エージェントに登録しました。
Aさんの経歴。超有名人気企業での管理職。まずまずのものです。
転職エージェントでも多くの会社から声がかかるものと想像していました。
が、、、
Aさんが応募した会社は約100社。
書類選考で通過したのは10社ほど。
面接してもあっさりと落とされることが続きました。
超有名人気企業の管理職でもこんな感じです。。
最終的に年収は2割ほど落ちましたが、3ヶ月ほどの転職活動で転職先が決まったのはかなり上手く行った方だと本人も感じています。
Aさんも「自分を遙かに上回るキャリアの人も応募していたが、そういう人が合格するわけではない」
「会社が募集している人物像・キャリアと応募者がいかにマッチするかがポイント」
「自分が合格した会社も、自分よりも上のキャリアの人も下のキャリアの人も応募していたが、たまたま会社の求める人材のマッチした私が選ばれた」ということでした。
転職活動では無理に自分を飾る必要もなければ、卑下することもなく、自分自身とマッチする会社・職場を探すことが大事だとのことです。
ただ、そのマッチした会社が収入や待遇面でマッチするのかというのも難しい問題だったりします。。
50代転職体験談:長年の経験が評価されない
Bさん(55歳、男性)は、製造業の管理職として20年以上のキャリアを積んできました。しかし、会社の業績悪化に伴う早期退職制度の対象となり、転職を決断。自分の経験と知識がすぐに評価されると考えていましたが、転職市場では「即戦力」の証明が求められ、年齢がネックとなりました。面接では「これまでの経験が新しい職場でどう役立つか」を具体的に説明するよう求められたものの、準備不足で的確に答えられず、不採用が続きました。結果的に転職エージェントのアドバイスを受け、過去の成果を数字で示し、管理職ではなく専門職ポジションを狙うことでようやく新たな職を見つけましたが、苦労の多いプロセスでした。
- IT・WEB・ソーシャルゲーム業界を専門とした転職支援サービス
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- リクナビNEXT GOOD AGENT RANKING入賞 (IT・WEB部門ほか計7部門)
50代の転職体験談:働き方の変化に適応できず
Cさん(53歳、女性)は、営業職として長年同じ業界で働いてきましたが、家庭の事情で残業が少ない仕事に転職する必要がありました。しかし、デジタルツールの使用経験が乏しかったことが問題となり、面接で「新しい働き方への適応力」を問われるたびに困難を感じました。特にリモートワークのスキルを求められる求人では、「ツールの使い方が分からないなら難しい」と採用を見送られることも多かったそうです。最終的には基本的なITスキルを独学で学び、デジタルスキルを活かせる職場での採用が決まりましたが、スキル不足が転職の大きな壁となった経験が苦い思い出となっています。
- 業界3位の人材紹介会社JAC Recruitmentが運営
- シニア、エグゼクティブクラスまで幅広い求人を掲載
- 語学や海外経験豊富なグローバル人材の紹介を強みとする
50代転職体験談:給与条件が大幅に下がったケース
Dさん(58歳、男性)は、大手企業での経理職として40年以上のキャリアを持っていましたが、定年退職後も働きたいと考え、転職活動を開始しました。しかし、多くの求人で提示された給与条件が以前の水準の半分以下であったため、モチベーションが低下。特に年齢が理由で「新人と同じ給与からスタート」と言われることが多く、長年のキャリアが否定されたような気持ちになりました。家族を養う必要がなくなったため収入を割り切ることができたものの、「収入を落とす覚悟」が必要だったことが最も苦しかったと語っています。この経験から、転職前に「何を最優先するか」を明確にする重要性を学んだと振り返ります。
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